インプラント治療の適応症例と禁忌症例について
インプラント治療は、メリットの多い治療ですが、誰しもが受けられる、というわけではありません。
今回は、治療を受けられる場合と困難な場合の症例をご紹介いたします。
インプラント治療の禁忌症例
成長期の未発達の場合
成長期にはまだ骨が発達途中であり、骨の成長によってインプラントがずれたり、変形する可能性があります。
そのため、一般的には成長期を過ぎてからのインプラント治療が推奨されます。
妊娠中の場合
妊娠中は、一般的にはインプラント治療を行わないことが推奨されています。妊娠中は身体の様々な変化があり、
歯肉炎や歯周病などの口腔環境の変化が起こる可能性があります。
また、手術中の麻酔薬や抗生物質などが胎児に悪影響を与える可能性があるため、
リスクを避けるためには妊娠中の治療は避けることが望ましいとされています。
妊娠前に治療を検討していた場合には、妊娠前に治療を完了することが望ましいとされています。
ただし、特別な状況や緊急性がある場合には、歯科医師と相談して治療を行うこともあります。
認知症や重度の心身障害がある場合
認知症や重度の心身障害がある場合は、インプラント治療が禁忌とされています。
理由としては、治療中に予期せぬ動きをしてしまうことがあるため、治療が困難になる場合があります。
また、認知症や重度の心身障害がある場合は、口腔内の状態を理解することが困難であり、
治療中のケアやアフターフォローが困難になる可能性があるため、治療が適切に行われない場合があります。
ただし、軽度の認知症や心身障害がある場合については、専門医と相談して治療が可能な場合があります。
しかし、治療計画の立案や施術中のケアには、医師や歯科医師との密なコミュニケーションが必要です。
骨量不足や骨質の低下が激しい場合
骨量不足や骨質の低下が激しい場合は、インプラント治療が禁忌となる場合があります。
インプラントは、人工歯根を骨に埋め込むことによって、人工歯を支えるための土台となる骨に強度を求められるため、
骨量や骨質の状態が治療の成功に大きく関わってきます。
骨量不足や骨質の低下が激しい場合には、骨の再生を促す治療(骨造成術)が必要になる場合があります。
そのため、歯科医師は、事前にレントゲン検査などを行い、
患者の骨量や骨質の状態を評価してから、治療の可否を判断することが重要です。
ただし、骨量不足や骨質の低下が激しい場合でも、骨造成術やその他の治療を行うことで、
インプラント治療が可能になる場合があります。
また、骨量不足の程度や患者の年齢などによっては、代替的な治療法が選択されることもあります。
免疫力の低下や血液の凝固機能異常がある場合
免疫力が低下している場合は、感染症のリスクが高くなります。
また、血液の凝固機能異常がある場合は、出血のリスクが高くなるため、
インプラント治療は控えられる場合があります。
放射線治療や抗がん剤治療を受けた場合
放射線治療や抗がん剤治療を受けた場合は、骨や粘膜の回復が遅くなるため、
インプラント治療が困難な場合があります。
また、治療後に合併症が起こるリスクも高くなります。治療前には、専門医に相談することが重要です。
インプラント治療の適応症例
歯を失った場合
インプラントは、歯を失った場合に、欠損した歯を補うために使用されます。
インプラントは、人工的に作られた歯根として機能し、その上に人工歯を取り付けることができます。
ブリッジ治療が保たれない場合
ブリッジ治療が不可能な場合、インプラント治療が考慮されることがあります。
ブリッジ治療では、欠損した歯の隣接歯を削り、その上に人工歯を取り付けます。
一方、インプラント治療では、歯根に代わる人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を取り付けることができます。
入れ歯装着が難しい場合
入れ歯が合わない場合や嫌いな場合、または歯を多数失った場合、インプラント治療が考慮されることがあります。
入れ歯は、歯茎や口腔内の状態によっては、不快感を与えたり、摂食機能が低下することがあります。
歯並びが良く、骨量や骨質が適している場合
歯並びが良く、骨量や骨質が適している場合には、インプラント治療が成功する可能性が高くなります。
骨量や骨質が不足している場合は、骨移植や骨造成などの補助的治療を行う必要がある場合があります。
歯周状態が良好な場合
歯周病などの歯周状態が悪い場合は、インプラント治療が難しい場合があります。
歯周病は、インプラント治療を行う前に治療する必要があります。
まとめ
インプラントの禁忌症例と適応症例のご紹介でした。インプラント治療を受けるか迷っている患者様でも、
実は治療を受けることができない、なんてこともしばしばあります。
今治市の歯医者【ひかり歯科医院】ではインプラント治療も行っております。
先ずは、自身にどのような治療が適しているのかご相談ください。
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